日記

「だし」ワークショップ

2016年08月04日 大黒谷寿恵

dav

7月の半ばに、品川区からの依頼により選抜の中学生向け「だし」ワークショップを開催した。
いつものワークショップと違うのは、学んで味わって終わりではなく、
最終的に彼らが外国人に向けて日本のおもてなしをテーマに踏まえて、「だし」をプレゼンテーションするということ。 もちろん英語で。

これは大変なチャレンジだなぁと、自分だったら何を伝えたいだろうか・・・と思いを馳せながら、2日間にわたり計5時間ほどじっくり「だし」についてのあれこれを体感してもらった。

始まりに、まずは何も言わずに一番だしを手渡し、味わってもらう。
一番だしをひいたことも無ければ、味わったこともない彼らがどういう反応を示すか、興味津々でもあり緊張の瞬間でもあり。
口にしたあと、香りの良さ、美味しいということをしっかりと感じ取ってくれてホッとする。

そのあと、「だし」とはそもそも何なのか、それぞれどうやって誕生したのか、どのように日本人の食事に浸透したのか、「だし」のひき方、日本料理との関係性、世界のスープとの比較、顆粒だしとの比較などなどを体感してもらった。
覚束ない手つきながらも、ひとりひとり一番だしをひき、お吸い物もこしらえてもらう。
満足げに最後まで飲み干していたその味や気持ちをぜひ外国人にも感じてもらいたいなぁ。

だが、旨味の食文化が世界から見ても抜きん出て発達している日本人が感じる香りや味わいを、外国人も同じように感じてもらえるかどうかは、未知の世界。
「だし」の美味しさは、果たして世界共通なのだろうか。
それを彼らに検証してもらうような気持ちでいる。

ワークショップで「だし」を掘り下げながら、
改めて、日本の「だし」は世界のスープと比較しても、素材を作ってくださる職人の方々のおかげで本当に手軽に、かつ完成度の高い美味しさを含んだスープであると再確認できた。
その点をどうか外国人に向けてぜひ伝えてもらいたい。
と同時に、日本の「だし」の文化や美味しさ、優れている点などを、彼らがこの先も忘れずにいてくれて欲しいと切に願って2日間を終えた。