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いくら

と言えば、子もはずせない。
筋子が店頭に並び始めたら、まず誰もが思い浮かべるのが醤油漬け。なるべく早いうちに調理するといい。魚屋さんに聞くと、シーズン終わりになるにつれ、卵の薄皮が硬くなってくるのだそう。

 

そして、生で食べるものなので鮮度が一番大切。
オレンジに色に近ければ近いほど新鮮で、黒っぽい赤色になっていたら古くなっている。
鮮度が落ちたものは作っても、日持ちも悪く仕込みの途中で潰れてしまうものも多いので、ぜひ新しい筋子を選んでほしい。

 

手に入れたらまずは、ボウルの上に卵が通るくらいの穴の空いた網をのせて、グリグリと押し当てて卵をバラす。
潰れるのではないかとの心配はご無用。見た目以上に筋子の卵ひとつひとつの薄皮はしっかりとしている。
それが故に、バラした卵の薄皮を今度は剥がす作業が必要となる。そのまま醤油漬けにしてしまうと、塩分で皮が硬くなって弾力が出過ぎてしまうからだ。
60度くらいの火が通らないギリギリの温度の湯を入れ、薄皮のみ火を通して皮を剥がす。熱で白っぽく変わるが、中までは火は通っていないから大丈夫。
そのあと、冷たい塩水で何度も何度も優しく洗うと、薄皮が水面に浮いてくる。薄皮がおおよそ浮かんでこなくなるまで繰り返す。ここが一番の辛抱どころ。
あとはザルに上げて、水気が切れるまで冷蔵庫で1時間ほど置き、好みの味わいの醤油だれに一晩漬け込めば、自家製のいくらが完成。

 

自家製は、熱々のごはんの上に、個々の好きなだけたっぷりとかけて頬ばれる。何とも言えない幸福感がある。
なまものがまだあまり食べられない娘も、これだけはもっとのせてとせがんでくるほど。我が家は毎年それを冷凍しておき、お正月の晴れの日の彩りにも使っている。

 

その他には、いくら自体が濃厚な味わいなので、大根とおろし和えにすると相性がいい。塩もみしたきゅうりや、茹でたしめじや菊花などを加えれば、彩り鮮やかなおもてなしの逸品になる。
卵に卵で、コレステロールが気になるが、茶碗蒸しや出し巻き卵にかけても美味しい。

 

これまではもっぱら醤油漬け派だったが、粕漬けにするとお酒のおつまみにぴったりだそう。新酒も出始め、ちょうど酒粕も出回っている頃、筋子のシーズンが終わる前にこちらもぜひ試してみたい。