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大根

春、夏、冬と収穫のある大根。

 

だが、おでんなどが恋しくなる冬が、一番大根を食べたくなる季節に思う。

実際に冬の寒さにより大根の甘みが強くなる。

種類も実に豊富だ。

私が住む鎌倉の野菜市場には、実に色とりどりで形も大きさも違う大根がこの時期、出揃う。 青首大根はもちろん、三浦大根、聖護院大根、紅芯大根、二十日大根、紅しぐれ、紫大根、緑大 根、黒大根・・・

生食に向くもの、煮炊きに向くもの、用途も様々だ。

 

食生活の中でも大根は日本人に深く根付いている。

沢庵などの全国様々な漬物から、干して切り干し大根に、アブラナ科でもある大根は種から油も 取れ、てんさいと呼ばれる砂糖大根からは甘味料も作られる。

葉付きで一本買うと、消費に困ることもあるかも知れないが、葉にも栄養が豊富で、上に書いた ように干して保存することも可能なので、この季節にぜひ新鮮な大根を丸ごと使って調理してほしい。

 

選び方は、葉は変色しておらず瑞々しくてピンとしているもの、根の方はハリがあって肌がきめ細 かく持つとずっしりと重みのあるものを選ぼう。

買ってきた後は、葉は根元で切り落とし、少し水につけて水分を戻してから調理するといい。

さっと茹でてから煮物の彩りや油で炒めても良いし、昆布と塩で揉んで浅漬けにして炊きたての ご飯に混ぜても美味しい。

根の方は乾燥しないように湿らせた新聞紙でくるんだあとラップで包んで冷蔵保存する。

上部は水分が少なく固めでサラダなど生食用に向いている。中央部はキメも細かく煮炊きに向 いている。先の根元は辛味が強いので、大根おろしに。

使いきれないときは食べる大きさに切って干すと、水分が飛んで甘みが増し、煮物などに使うと いつもとは食感も変わり、味も深みの増したものが出来る。

厚めに剥いた皮も、棒状に切ってきんぴら風に炒めると箸休めに丁度良いおかずとなる。

 

大根おろしを作ったときは漉して出た汁も捨てずに、お肉を漬け込むとたんぱく質を分解する酵 素が含まれているのでお肉が柔らかくなる。

大根と烏賊などの炊き合わせもその効果を狙ったものだ。

考えてみると大根は、冬の煮物の最高の女房役と言える。

おでんの中の大根、ぶり大根、豚バラ肉と大根の煮物、鶏手羽と大根の煮物・・・

その際にはぜひ一手間お忘れなく。

米を研いだ際の汁を捨てずに、大根を下茹でする。研ぎ汁がない場合は米を一握り加えてもいい。 採れたての大根ならば、水でも構わない。

とにかくいきなり調味液の中で煮るのではなく、下茹でするということが大切。

そうすることで、煮あがりも全体が均等に柔らかくなり、味も中までしみる。

 

そして、中でも聖護院大根のような煮炊きにぴったりの種類の大根を選ぶと、火の通りも早く柔 らかくてとろりとした食感のとてもとても美味しい一皿に。

この冬は、地元の市場で買える聖護院大根で様々な煮物を作って、身体も心もほかほかにしようと思う。